歴史を俯瞰できる良書『世界の歴史(12)明清と李朝の時代』

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世界の歴史(12)
価格:1,700円(税込、送料別)

『世界の歴史(12)明清と李朝の時代』
著者:岸本美緒/宮嶋博史  出版社:中央公論新社

韓国の歴史本やドラマ本はなにせ重いorデカい(and高い)。ちょっと電車の中で読もうと思っても無理な本が多い中、これは文庫本なので助かります。私はバッグに常備中。まずは李朝の部分を読んでから、いまは明と清の部分をちょこちょこ読んでいます。

タイトルのとおり、李氏朝鮮だけでなく明清の時代についても取り上げられています。もちろん両者の関係性への理解を深めつつ読むのがベストだと思いますが、章ごとに話題が分かれているので、李氏朝鮮のほうだけかいつまんで読むことは可能です。本の性質上、歴史をコンパクトに俯瞰するものではありますが、なかなかの読み応え。著者の一人が『両班』を著した方なだけあって、特に科挙や両班についてはしっかり書かれています。

ということで、客観的な歴史視点から当時の社会を知りたい人にはおすすめの良書。昨今のドラマばやりとはまったく関係ない流れで出版されているので、残念ながら王妃や側室のことは出てきません。親しみやすいところでは、『春香伝』『洪吉童伝』が少し登場します。最近は、このシリーズを1巻から読みたい気持ちに駆られています。

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