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朝鮮王朝史（上） |
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朝鮮王朝史（下） |
『朝鮮王朝史（上）（下）』
著者：李成茂／李大淳／金容権 出版社：日本評論社
韓国の大河ドラマを見ていて韓国の歴史を詳しく知りたいと思ったら、『朝鮮王朝実録』と並んで手に入れるべきはコレ。「『実録』をもとに一般に広く紹介するための初めての解説書」を日本語に全訳したもので、『実録』を淡々と述べる男らしい客観的な書物とするなら、その行間にある物語やエピソードを情感たっぷりに教えてくれるのがこの『朝鮮王朝史』といえるでしょうか。
王様ごとに章が立てられていて、王室内での生い立ちや、場合によっては王妃とのエピソード、党争や大事件の経緯などが懇切丁寧に書かれています。野史の内容もふんだんに織り交ぜられており、また昔の本でもあるので、正確性については若干差し引いて読んだほうがよさそう。でも、あのドラマの裏で実はこんなことが起こっていたのかとよくわかりますし、情報量がとても多く、とにかく読み応えた～～っぷり。王や王妃に対して批判的な言葉をほとんど使っていないのも特徴です。
普通の単行本よりかなりページ数も多く、ずっしりと重いので、気軽に持ち歩きというわけにはいきません。上下巻あるのでお値段もはります。『実録』は現在お値段高騰の古本しかありませんが、『朝鮮王朝史』はまだ定価で買える在庫もあるようですので、まずはお好きな時代（王朝前期か後期か）から買われてみてはいかがでしょうか。『実録』とともに文庫本化がのぞまれますね。
