ドラマと絡めて読むなら『知れば知るほど面白い朝鮮王宮王妃たちの運命』

※『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』を読んだ感想はこちら
※『知れば知るほど面白い古代韓国の歴史と英雄』を読んだ感想はこちら

知れば知るほど面白い朝鮮王宮王妃たちの運命
著者:康熙奉 出版社: 実業之日本社

第一弾の知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物、第二弾の知れば知るほど面白い古代韓国の歴史と英雄に続いて刊行された第三弾は、王妃様に焦点をあてたバージョンです。韓国史劇人気で売れて入るのでしょうね~。次々と出てきます。ちなみにこの作者さんは済州島出身。第一弾の中でも書かれていましたが、太祖の第二王妃である神徳王后の家門とか。太宗が即位した後、大嫌いな神徳王后の一族を粛清したときに済州島に流された方の子孫だそうです。

このシリーズのコンセプトともいえる「わかりやすく」「ドラマ絡みで」は本書でもしっかり踏襲。冒頭は新作の「王女の男」から始まり、「イサン」「トンイ」のつながりにもばっちりとページを割いています。俳優さんの名前もビシバシ出てきます。婚礼に関する差し込みコラムもありますが、本文はあくまでもドラマがベースの歴史解説。それ以外の史実を知りたい人にはちょっと食い足りなさが残るかもしれません。あと、どこまでがドラマからの引用・想像や著者の装飾なのか、どこまでが正史なのかの境界が曖昧で、両方がごっちゃになっているような印象があります。

史劇をご覧の方にとってはおなじみの王妃様たちが続々と登場します。ドラマをどっぶり視聴してネットで色々調べている人にとっては目新しい情報は少ないです。でもとにかく読みやすいので、気楽にささっと読みたい!ドラマと絡めてくれたほうがわかりやすい!という方におすすめ。がっつり読みたい派には前にこの記事でご紹介した王妃たちの朝鮮王朝をおすすめしたいです。この『王妃たちの朝鮮王朝』は、『知れば知るほど~王妃』の著者が挙げている参考文献3冊のうち1冊なので、『知れば知るほど~王妃』には『王妃たちの朝鮮王朝』と同じ内容が多く書かれています。エスプレッソ(『王妃たちの~』)にミルク(ドラマ)をたーっぷり入れて薄めて飲みやすく(読みやすく)したのが『知れば知るほど~』なのかなと思います。

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