韓流人気とは関係ないフツーの真面目な歴史本2冊

韓国ドラマ人気に乗じた軽いノリの歴史本が多く出版されています。今回はそれらとは違うベーシックな歴史本2冊をご紹介しようと思います。

私が韓国の歴史ドラマに興味を持ったのはたったの数年前なのですが、本で詳しく知りたい!と思っても、ドラマムックは数あれど、「比較的お手ごろ価格」かつ「まっとう(そう)な書籍」はそれほど多くありませんでした。そんな中で購入したのがこの2冊。どちらの本も、要所をおさえた歴史の入門書です。

『朝鮮の歴史と社会』

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NHK出版による放送大学用の教材。私が購入したのは初版が2000年のバージョン『朝鮮の歴史と社会』の激安古本ですが、その数年後に題名を『韓国朝鮮の歴史と社会』と変え、2015年時点では『韓国朝鮮の歴史』が出ています。

最新版などは読んでいないので私が所有している昔バージョンについてご紹介しますと、朝鮮半島の古代から近代までの通史を中心に、社会構造や文化なども学べます。年表や写真の差し込み方がいかにも教科書っぽく、下で紹介する『韓国の歴史』より文字がぎっしりめです。時代ごとに5人の専門家が執筆しているのが特徴。教材としてつくられているだけあって内容も推敲やチェックを重ねられているであろうという先入観もあるのか、古さは漂うもののなんとなく信頼できそうな良書っぽさを感じます。

『韓国の歴史』

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上記『朝鮮の歴史と社会』と同じく古代から近代までの通史。近代というか「韓流」や「ワールドカップ」もちらりと登場するなど、現代まで網羅しています。上記よりゆったりと組まれており、視覚的な読みやすさではこちらが上。あとルビの振り方が違います。たとえば「威化島」を上記が「いかとう」と表記しているのに対し、こちらは「イファド」。ドラマを見る人にはこちらのほうがやさしいつくりといえそうです。

二冊の共通点

二冊ともコンパクトにまとめた通史なので、全体に対して近代の割合が半分近くを占めており、その反対に李氏朝鮮時代は全体の1割とまではいかないけど2割?3割?といった少なさ。もちろん敬嬪も文定王后もナンジョンも出てきません(チョ・グァンジョさまは必須人物なので絶対出てきます)。ドラマのお供にしたい方は「近代よりも古代中世を増やしてー」とちょっぴりさびしく感じられるかもしれません。歴史ドラマの補助にするならどちらか一冊あればよさそうな気がします。ですが歴史の大きな流れと重要な変換点を理解するには役立つと思います。

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