今さらの記事で申し訳ありませんが、NHKで放映された「BS歴史館 セレクション 美しく悲しい女の戦い~王妃たちの朝鮮王朝~」を見ました。(書籍『王妃たちの朝鮮王朝』についての感想レビューはこちらにあります)
主にとりあげられたのは、時代劇にひっぱりだこの禧嬪チャン氏、追放された末に賜薬を飲まされた廃妃ユン氏、英祖の年下妻の貞純王妃キム氏。時代劇を何作か見て、本も読んでいる人にとっては、あまり目新しい情報はなかったかもしれません。でも吉田光男さんと磯田道史さんによる解説が興味深かったです。黒田福美さんが整形などのオバちゃんノリの話で一人盛り上がったとき、吉田さんと磯田さんに微妙な空気が漂った気がしたのもよかったかも♪ でも黒田さんによる「嫁は姑の前で箸を使う料理しか食べてはいけない」といった韓国通ならではのリアルな小話があったのはさすがだと思いました。司会の渡辺真理さんは朝鮮王朝=韓国として捉えているかも?と思える部分が一瞬だけありましたね。
気になったのは、禧嬪チャン氏が宮女になって瞬く間に粛宗の寵愛を得たときの王妃がすでに仁顕王后ミン氏だったかのように思えるナレーションになっていること。たしか禧嬪がお手つきになったのは仁顕王后が入宮する前で、一旦追い出され、再入宮したときの王妃が仁顕王后だったと思うのですが・・・。それとも番組では再入宮のときのことを指しているのでしょうか?全般的に女性たちのことがやや紋切り型に編集されているのはテレビだから仕方ないのかもしれませんね。
あとは特に批判でも何でもないのですが、成宗の母が昭恵王后として呼ばれていたのがなじめませんでした。彼女は国母にならずに大妃になりましたし、時代劇では仁粋(インス)大妃として親しんでいるからです。本国ではどう呼ぶのが普通なのでしょうね?「女人天下」で時代劇にハマった私としては、文定王后のこともぜひぜひ取り上げてほしかったです♪